山猿塾だより 丹波山猿塾だよりバックナンバー

ここは、丹波市島で山猿塾を主宰する青木慧さんからの便りのコーナーです。

【写真提供 かんせーさん】


建設中の山猿塾本宅 どじょう池 ひまわり小屋

目  次
◆山猿塾だより◆91 FAGRI掲載日 96/08/16 ◆山猿塾だより◆92 FAGRI掲載日 96/08/20 ◆山猿塾だより◆93 FAGRI掲載日 96/08/25 ◆山猿塾だより◆94-夏キャンプから秋へ FAGRI掲載日 96/09/02 ◆山猿塾だより◆95=秋と冬のキャンプ日程 FAGRI掲載日 96/09/12 ◆山猿塾だより◆96 FAGRI掲載日 96/09/22 ◆山猿塾だより◆97=秋のキャンプ案内 FAGRI掲載日 96/10/09 ◆山猿塾だより◆98 FAGRI掲載日 96/10/13 ◆山猿塾だより◆99=つぎは100回だ! FAGRI掲載日 96/10/20 ◆山猿塾だより◆100 FAGRI掲載日 96/10/30
Contents Copyright 1996 Satoshi Aoki

08234 ◆山猿塾だより◆91 FAGRI掲載日 96/08/16 Nackさん(#8216)  炎天下の重労働、御苦労さんでした。1年間におよぶ、わが家のひまわり小屋での 仮住まいでたまったヘドロも、上げてくれ助かりました。あやしげな洗剤ではなく、 純正の木の灰を使っていたのがせめてものなぐさめで、ドジョウやヤゴも増えたので しょう。  Nackさんとすれちがいに、隣の春日町へ帰省途中のみえださんが寄ってくれま した。そして、その後も3回くらいきてくれ、Nackさんのあとを引き継いで、サ ナギマン果樹園の柿の木の手前から新たな水路も掘ってくれました。  台風12号による増水で、排水路のヘドロの残りもきれいに流され、新旧の水路の 威力を発揮しました。柿の木の周辺の水は、排水路からもれているのではなく、埋め 立てた駐車場の地下からのわき水でした。  御安心ください。柿の木の根腐れの心配は御無用です。といいたかったのですが、 12号台風で、肝心の柿の木が倒れました。だが、これも、つっばり棒を付けてもら い、再起をめざしています。つっぱり棒も、無言実行型のみえださんの功績かと思わ れます(あるいはKOHさんかな?)。 芝田まことさん(#8230)  なにより手造りパソコン、EISALの設置、ありがとうございました。当日はな にせ台風対策の雨戸兼テラス(新案特許)を間に合わせるのに懸命で、パソコンの方 はすっかりおまかせになってしまいました。  しかし、雨戸の取り付けも助けてもらい、ぎりぎりで12号台風に間に合いました。 滑り込みセーフというやつです。今日は下ろした雨戸のテラスで、布団を干しました。 半年近く考えつづけていた、この雨戸兼テラスは、布団干し台としても最高です。  なお、夫婦のあいだでは、台風もあり、またそよ風もあり、いろいろ天候変化があ るでしょう。でも、どうかうまくやってください。天候変化の影響が大きいのは農作 物ばかりではなく、子どもたちの人間的な成長ではないでしょうか。今回の芝田家の なかの優等生は、なぜか御長男の宙宜くんでした。 ◇キャンプ山猿塾の参加状況◇  明日17日には、三成青年の御両親と女房の東京の友人がたずねてくれる予定です。 予定が定まらない「突発訪問」が、山猿塾の常連さんのならわしになりつつあります ので、予定はしばしば変わります。  9月に入ってから訪ねたいという連絡もあり、「96夏のキャンプ山猿塾」は、9 月にずれこみそうです。わが家にとっては一夏中キャンプつづきであり、やはり一定 期間を設けて、待遇の「差別」をしないと、からだがもちません。  女房が入浴中に、どかどかと本宅へ入ってこられても、亭主としては穏やかではあ りません。わが家にも、プライバシーが必要です。例えば、本宅の設備の利用は、期 間内に限るといったルールを考えてほしいです。プライバシーは、ルールというより 常識かな?  細かいことはともかく、山猿塾は千客万来であり、「他人の親戚」の輪は確実にひ ろがりつつあります。地元からも、先日は林業関係のボスが訪ねてきました。また、 9月上旬には、地元・市島町の保育園・幼稚園の先生たちが「講演してほしい」とい うことで、山猿塾へやってきます。  講演では、「細かい教育のあり方ということではなく、大きく生き方について語っ てほしい」ということでした。そこで「窮屈などこかの屋根の下ではなく、青天井の 下で話しましょう」と、山猿塾現地講演を提案しました。下手な理屈より、まだ始ま ったばかりでも、私たちの実験現場を見て判断してほしかったからです。 目次へ MSHIBATA'S Home Pageへ
08265 ◆山猿塾だより◆92 FAGRI掲載日 96/08/20 ◇包容力ある山猿塾をめざして◇ Miyazawaさん(#8241)  御返事をありがとう。Miyazawaさん流の受け取り方の〈背景〉は、なんとなくわか りました。  また、能力以上のことをめざしすぎて、私はいつもクタクタになる習性を持ってい ます。それで疲れてくると、遠慮なくグチをたれたり泣き言をはいたりします。この 習性も、Miyazawaさん流の受け取り方の〈背景〉に、割り込んでしまったようです。  しかし〈「包容力」という個人レベルの努力〉については、さらに一言、追加させ てもらいます。私は〈包容力〉を〈個人レベルの努力〉だけとは思っていません。私 個人だけではなく、国家や社会、さまざまな集団や組織が、とくに日本では包容力に 欠けているという考えを持っています。  それで、異色の人間や異論をも包んでいける、包容力ある集団の見本ができないも のかと山猿塾に期待し、それなりの努力をはらっています。私としては、全員一致、 一丸となってなにかをやり、決定にみんなを従わせるいったような企業組織的運営は、 山猿塾ではしないように努力しています。  それぞれがやりたいようにやり、やりたくなければなにもやらなくてよいというス タンスです。それぞれがやりたいようにやれば、筋書きを作らなくても、なるように なっていくという楽観的な運営です。他人を拘束したり、指示まがいのことを口にし たり、組織や集団の威力で個人を動かさない、そんな包容力をめざしています。 ◇「ドジョウ池」に変わる名を◇ KOHさん(#8254)  毎日、御苦労さんでした。それにしても、よく遊びましたねえ。なにせ「遊びを作 る」遊作くんを作ったお父さんですもの。今春、山猿塾の池を掘ってくれた三成青年 も「こんなにみんなが喜んでくれるなら」と、一昨日、あの池を拡張しました。  芝田まことさんの長男が造った「ドジョウ池」は、すでに干からびて消えうせまし た。いまの池は人工的なもらい水で成り立つ水槽感覚の「ドジョウ池」ではなく、森 林が育んだ水を活用したものです。上の杉林の根腐れ倒壊をも避けるため、杉林に水 路もつけて山水をいただいています。  規模も次元も「ドジョウ池」とは違っています。池の水には、淡水藻やモリアオガ エルなど、自然のさまざまな生物が、自らの生命を育みはじめています。それにふさ わしい池の名は、なにかないでしょうか。 ◇クワガタ捕り業者の非常識◇  クワガタ捕りの名人、KOHさんは捕ったクワガタも解放しましたが、ゼニ目当て のクワガタ捕りが横行しています。山猿塾では「KOHクワガタの森」を育てつつあ るのに、その下にある地続きの雑木林には、業者らしいクワガタ捕りが、このところ 毎日のように深夜にクルマでやってきます。  今朝は、女房が犬の散歩の帰り道に、その雑木林のそばの林道で、たばこの吸い殻 の山を発見しました。私も見に下り、カメラにもおさめました。明らかにクルマの灰 皿の吸い殻を捨てたものです。ガソリンスタンドで入れてくれる、芳香材もたっぷり 混じっていました。  しかも、乾燥しきった山で、御ていねいにも枯れ葉をかけて隠していました。保険 嫌いの私も「火災保険に入っておかなければ……」と思わせられました。町役場に連 絡をとり、なにか対策はないか検討を依頼しました。さっそく消防指令車で職員が現 場を見にきてくれました。  ゼニ目当てのクワガタ捕りは、自然の生き物との交わりを売り物にしながら、山火 事の元凶にもなりかねないやつらです。都会からやってくる山菜採りのなかにも、こ れと似た場合があり、地元の人間なら絶対にしない挙動を示します。 ◇新たな参加・訪問者◇  KOHさんのいう三成さんが連れてきた〈彼女〉は、いわゆる恋人ではありません。 彼に代わって弁解しておきます。彼の知人で、新たな参加者です。その後、一昨日に も単身でやってきて、スパゲティを作ってみんなに御馳走してくれました。  同じ兵庫県氷上郡の出身ですが、大阪近郊で7年間働き、都会暮らしに辟易し、悩 んでいます。山猿塾に共感するところがあり、9月にも3度目にくるそうです。  今日も京都から新しい人が、突然やってきました。50歳前後で、印刷会社で人事 労務などを担当し、猛烈な「会社人間」でしたが、働き過ぎて神経症を患い、最近、 退職したそうです。1月の朝日新聞の山猿塾の記事が気になってとってあったので、 今日やっとやってきたということでした。  私は約40年間、大企業と企業社会を取材しつづけて今日の心境に達しましたが、 彼も猛烈「会社人間」で倒れて以来、私とも共通した考えに達したようです。命をあ ずけていたような会社にも「さようなら」して、人生の転機を迎えました。  建設作業を中断し2時間余、話しましたが、また泊まりがけでくるそうです。拙著 『自然に学ぶ丹波山猿塾』を買ってくれました。現在の企業中心社会の狂いに気付く 人が増えつつあります。山猿塾が企業中心社会を見直す場になればと期待しています。 目次へ MSHIBATA'S Home Pageへ
08293 ◆山猿塾だより◆93 FAGRI掲載日 96/08/25 ◇遅ればせながらのお礼◇ 芝田まことさん(#8263)  芝田さんの手造りパソコン、EISALのキーと写真、届きました。ありがとう。 たいへんお礼が遅くなりました。  IBMの骨董品がどうにか動いていることもあって、日々の仕事などに追われ、せ っかくのEISALに乗り換える作業にかかれないでいます。時間が少なくて多少い らつきぎみです。まずはマニュアルがわりに、helpの印刷から始めようと思って いるのですが……。 ◇久しぶりでした◇ 源五郎さん(#8285)  先日は久しぶりでした。暑さに少々まいられたようでしたね。自宅の建設は、私自 身が、ここまでできるとは思っていませんでした。やればけっこうできるものですね え。後述の若いカップルのように、たいがいの人がいろいろな才能を使わずに持って いて、やればできるものなんですねえ。  自宅の自力建設については、どうしても専門的な話になってしまうので、FARC Dの15会議室の「自然に学ぶ山猿塾報告−住宅自力建設」に書いています。私とし ては、住宅建設もルポやその他の単行本の取材と同じで、体験取材の一環です。  三成さんもがんばって小屋を建てていますが、毎日が宴会のような状態がつづき、 あの元気者も疲れをだして会社を休みました。 ◇キャンプ山猿塾参加状況◇  とっくに96夏キャンプ山猿塾の期間はすぎましたが、参加者や訪問者があいつい でいます。源五郎さんがきてくれた17、18日も1つの山場でした。みえださん (17日)のほか、FARIの関係者以外の人たちがきてくれました。  三成さんの御両親(17日)、女房の東京の友人(17、18日)、京都生協の幹 部夫妻と家族4人(17日)、三成さんの友人(18日)たちでした。20日も京都 の元印刷会社員(既述)、21日には東京と府中市の都立高校の先生とそのOB7人 が見物にやってきました。  23日から25日までは、東京の独身女性が恋人をともなって2度目にきてくれ、 住宅建設を手伝ってくれました。床の間の天井はりを二人でやってくれましたが、な かなかの名コンビでした。ともにいずれ自分たちで家を建てる考えですが、きっと成 功するでしょう。  彼女と恋人の作業を見ていて、彼らも自力で建てられると確信しました。二人が力 を合わせれば、私の一人作業よりずっと効率的に建てられるでしょう。クギ打ち機の 要領もすぐ身に付け、二人で床の間の天井をほぼはり終えました。  明日26日からは、京都の元印刷会社員が、2、3日の予定で2度目にやってきま す。キャンプの経験はありませんが、テントとシュラフ持参です。なにか考えるとこ ろがあって買ったのでしょう。本腰できてくれるようです。  8月もあと1週間ですが、参加者がひろがり、うれしい悲鳴をあげています。9月 にはからだがあくだろうと、うっかり講演を2つ引き受けてしまい、岩手県まで飛び ますが、9月もかなりの参加者、訪問者がつづきそうです。  からだが2つほしいところですが、力のかぎりやりつづけるしかありません。全力 で生きられることは、願ってもないことです。愚痴をこぼしたり、弱音をはくことも ありますが、本人はいたって意気に感じていますので、御安心ください。 目次へ MSHIBATA'S Home Pageへ
08339 ◆山猿塾だより◆94-夏キャンプから秋へ FAGRI掲載日 96/09/02 ◇96夏キャンプ山猿塾終了◇  定めた期間はとっくに終わっていますが、96夏キャンプ山猿塾は、実質的に8月 いっぱいまで続きました。参加者、訪問者は9月もつづきますが、夏休みも終わりま した。  今回の夏のキャンプの特徴は、なにより参加者、訪問者の幅がひろがったことです。 FARI関係者の参加は固定してきましたが、拙著や新聞とテレビの報道を見て参加 するようになった人たちが増えました。  定めた期間に集中せずにばらばらになったのも、この「たより」を読む機会がない 人たちが多かったせいではないでしょうか。そういう人たちの参加の感想を、ぜひこ の「たより」で紹介させていただきたいと思います。 ◇FAGRI以外の参加者の感想◇  COREさん提案の「寄せ書き」を続けていますが、そのなかからFAGRI関係 者以外の参加者の書き込みを紹介します。本人に迷惑がかからないよう、氏名はイニ シャルだけにします。 〈短い期間でしたが、訪れて良かった。次は大学院生でこれるようにしたい〉広島・ 大学院受験前のTさん 〈8/23〜25 やってまいりました。青春18号で片道半日(12時間)。今度 はたくさんの人にお会いしたいナー!〉東京・27歳独身女性Dさん 〈8/23〜25 24日で25歳になりました。思い出が残る誕生日でした〉東 京・Dさんの恋人Iさん 〈「丹波にて−夏の夜の物語」 初めての家族キャンプ、とても楽しかったです。 子どもたちは興奮してひと晩中、虫たちと一緒に合唱していました。とても素晴らし い人達との出会いに、そしてこの大自然に乾杯! シュポ 8/4〉兵庫県姫路市・ Tさん夫婦と子ども2人 〈初めての野外キャンプとっても楽しかったみたい……。こんな自然に囲まれて、 すばらしい経験をさせてもらいました。ぜひまた来たいよー! 父さんも一緒にこ よーね〉姫路・Tさん友人Kさん母子 〈今回は毎日参加できて良かった。特に、新しく、すばらしい人(友達)に出会え て良かった。それと、多くの友達に助けてもらって、小屋もだいぶできた。みなさ ん、どうもありがとう!!〉山猿塾定住の三成青年 〈毎日がアウトドアでとても楽しかった。青木さんと奥さんとのおしゃべり、三成君 とのおしゃべり、本当に色々な考え方をしている人達とあうことができて、私にとっ てとても考え方の参考になりました。また来ます。 8/18〉大阪府・Y子さん 〈涼風と木の香りが快かったです〉京都府向日市・Kさん ◇96秋キャンプ山猿塾に向けて◇  その後も京都のKさんが8月26日から29日まで3泊4日できてくれ、建設作業 を助けてくれました。Kさんと入れ代わりに、東京から長女が30日にやってきて明 日9月3日に帰ります。その間には、1日から2日まで、やはり東京で働いている次 女夫婦が1泊でやってきました。  明日にはふたたび長女と入れ代わりにKさんがきてくれます。たぶん2〜3泊する でしょう。7日には、地元の市島町と隣の春日町の保育園と幼稚園の職員らの保幼連 絡協議会の52人が、「研修会」ということでやってきます。  9月も参加が続きそうですが、さて、「96秋キャンプ山猿塾」はどうしたもので しょうか? 一時は、期間を定めても、夏休み中のようにばらばらでは意味がないの ではないかとも思いましたが、三成青年は「ぜひやってほしい」といっています。彼 は9月中に会社勤めをやめ、小屋の建設に専念するため、はりきっています。  前記の寄せ書きにも〈たくさんの人にお会いしたい〉という書き込みもあります。 姫路のT夫人も拙著を読んでくれ、「本に出てくるサナギマンさんと、実際に会って みたい」などといっていました。  やはり期間を決めて「96秋キャンプ山猿塾」を交流の機会を設けた方がよさそう です。期間を定めるなら、10月10日(木)〜13日(日)ごろがよいのではない かと思います。みなさんの御意見、御都合を聞かせてください。 目次へ MSHIBATA'S Home Pageへ
08388 ◆山猿塾だより◆95=秋と冬のキャンプ日程 FAGRI掲載日 96/09/12 ◇96秋キャンプ山猿塾は11月2〜4日に◇ サナギマンさん(#8339)  月日のたつのがあまりにも早く、当方の〈無理のない範囲〉も、かなりしぼられて きました。前回に提案した96秋キャンプ山猿塾の日程では、無理になってきました。 そこで再提案です。秋は表記のように11月はじめの3日間にしぼりたいと思います。  前回の提案の日程では、定住の三成青年も留守になります。また、今日12日にみ えた舞鶴のUターン農家も、10月というと秋祭りなどで多忙ということでした。 ◇とんだ国保税52万円に泣く◇  当方も、売却した千葉県八千代市内の土地建物が3000万円以内だったので、税 金はかからないとのんびりかまえていました。ところが、とんだ伏兵がいました。国 保税が最高限度額52万円もかかることになり、あたふたしています。  講演などの仕事は断わって、自宅の自力建設に集中していましたが、予算が狂って しまい、稼がないと、とても税金も支払えません。そこで最近は3つも講演を引き受 けてしまいました。7日の地元の保育園、幼稚園の保母さんら52人を山猿塾に迎え たのも、その1つでした。  また、昨11日には、国民の食糧と健康を守る岩手県連絡会議に招かれ、盛岡で講 演し、今日午後に帰ってきたところです。10月初旬にも新聞労連の講演を引き受け てしまい、東京へ行かなければならなくなりました。  そんなことで自宅建設の方は遅れ気味で、少々いらついていますが、これも仕事の うちです。地元の保母さんたちばかりでなく、盛岡でも山猿塾の趣旨や経験を話して きましたし、新聞関係者にも話すつもりです。 ◇96−97越年キャンプ山猿塾は期間なしで◇  来年のことをいえば鬼が笑いますが、秋のあとの冬の越年新春キャンプは、期間は 決めないで、「だれでも、いつでも、どうぞ」という平常どおりの方針で迎えたいと 思います。96秋キャンプ山猿塾がずれこんで日程に余裕がないのと、冬将軍の到来 で、なかなか日程どおりにはいかないことが予想されるからです。  とはいえ、いうまでもなく、年末年始の参加、訪問も大歓迎です。秋の期間外も同 様です。現に京都の元管理職さんも、先週も3泊4日できてくれましたし、来週もそ んな予定のようです。彼は私の建設作業を助けてくれています。また三成青年の友人 もくる予定です。今月の連休には、このほかにも、だれか常連さんの突発参加がある でしょう。  建設作業もこれから寒さの到来と競争です。床だけはって応急的に使えるようにし ている台所なども、早く窓をふさがないと寒くなります。台風シーズンが終わるのを 待って、土間などの窓もふさいで、冬にはお待ちかねの薪ストーブが使えるようにし たいと思っています。  この分では年内に完成は無理かもしれません。が、なにはともあれ冬に向けて寒さ と競争になります。三成青年も小屋の建設に専念する予定ですし、年内に完成させた いともらしています。その小屋の名も「開拓小屋」にしたいそうです。  山猿塾の「開拓精神」は、年内にはかなり形が見えるようになるでしょう。年末年 始にひまわり小屋と開拓小屋が使える状態になれば、テント暮らしより格段に越年が 楽になるでしょう。「雪よ! 降れ降れ!」です。 目次へ MSHIBATA'S Home Pageへ
08453 ◆山猿塾だより◆96 FAGRI掲載日 96/09/22 芝田まことさん(#8432)  OS/2 Warpをそろそろ使いはじめました。まずは、マニュアルをとHel pの全文を印刷しましたが、午前2時までかかっても刷り上がらず、一旦、中止した ほどです。まずマニュアルで全体を知って、なにをどう使うかを考えるつもりです。  まだよくわかりませんが、芝田さんの手造りパソコン、EISALではなく、新し いソフトに少々、頭にきています。肝心のところで性能が落ちていますねえ。書式や 印刷の設定の様式も程度が悪くなり、さまざまな仕様がOS/2V1から勝手に変え られ、頭にきています。  余計なお遊びばかり増えて、飾り物が多過ぎます。画面もこうるさいので、背景の 色も真っ白にするなど、簡略化しはじめました。また、Procom Jのヘルプが どうしてもプリントできません。へまをしたのかOS/2プログラムの長文のhel pを刷ってしまいました。  マニュアルの印刷中は、マルチタスクが事実上困難で、なにも使えないのでまいり ました。V1のときもそうでしたが、スプール機能をはずせば、スムーズに使えるよ うになるかもしれません。  昨21日、堺のソフトハウスの経営者がみえましたので、これらのことを話します と、「実は、私たちも困っているんです」ということでした。売らんかなの下心ばか り見え、使い勝手は悪くなっています。ユーザーがどういう使い方をしているのか知 らない人たちが、自己満足で造っているとしか思えません。  私があまりブツブツいっているので、女房は既刊の『IBM欠陥パソコン』と『欠 陥情報化社会』につづいて、もう1冊、書いたらとからかっています。あんなくたび れる仕事はもうゴメンです。  それどころか、手も痛みますし、これでは自慢の「手造りデーターベース」もお手 上げだと、深刻に考えています。せっかくのEISALも存分に生かせそうもありま せん。いずれまた、お助けを! ひろさん(#8435)  先日は2人でよくきてくれました。林業専門家があいついできてくれるようになり、 心強い限りです。いろいろ専門の知恵を拝借しながら、最大限に自然に即した、独創 的な自宅に仕上げたいと思っています。  自宅建設のことはどうしても専門的になりますので、FAGRIでは控えています。 建築関係のFARCDの15会議室で、「自然に学ぶ山猿塾報告−住宅自力建設」を 書いています。専門家たちの関心からかけはなれているためか、反応はもう1つです が、しつこく書き続けてます。機会がありましたら、ぜひのぞいてください。 みえださん  15日の日曜日は草刈りなどありがとう。みなさんが草刈りをしてくれるおかげで、 私はろくに草も刈らず、住宅建設に専念でき、感謝しています。このところ毎週3〜 4泊できてくれている京都の元管理職さんも、いつものテント場がきれいになり「刈 ってくれはったんですねえ」と、喜んでいました。  この元管理職さんも、長期計画で家を建てようと決意を固めたようです。また別の 地元の人も夫婦で現れ、喫茶店を自力で建てる気になったようです。「近く見習いに きます」といっていました。自宅建設には、強力な助っ人が増えそうです。 目次へ MSHIBATA'S Home Pageへ
08521 ◆山猿塾だより◆97=秋のキャンプ案内 FAGRI掲載日 96/10/09  たいへん遅れましたが、下記の案内を作成しました。FAGRI関係者以外にはでき るだけ早く郵送する計画です。 ……………………………………………………………………………………………… 9 6 秋 キ ャ ン プ 山 猿 塾   御 案 内  「どなたでも、いつでも、どうぞ」という、山猿塾の「他人の親戚」付き合いの輪は ひろがってきました。夏以来、毎日のように参加者、訪問者がつづきました。  自然に準じた生活の拠点になる自宅の自力建設も、姿が見えてくるにしたがって、林 業や住宅関連の関係者の来訪が目立つようになりました。山猿塾に定住している三成青 年の「開拓小屋」も、彼の体格以上に頑丈な輪郭が見えてきました。  「私も自分で家を建ててみよう」という有志も何人か現れました。また、自分でも 「第二山猿塾をつくりたい」という人も現れました。山猿塾を私たちの「専売特許」に するつもりははじめからありませんし、第一、第二といった序列を感じさせない、同じ 一等星のように輝く山猿塾が、無数にできたらすばらしいことです。  山猿塾の参加者、訪問者は、さまざまな思いを抱えながら、日ごろは個々ばらばらで すので、恒例の交流と親睦の催し「96秋キャンプ山猿塾」を開きたいと思います。つ づく冬季のキャンプ山猿塾は、昨年、大雪に振り回された経験などから、期間を定めて 開催するのはやめたいと思っていますので、今回はぜひおいでください。  もちろん、冬季も「どなたでも、いつでも、どうぞ」です。山猿塾は冬が一番すてき です。とくに「風の子」たちにとって、またとない自然が待っています。 ◇96秋キャンプ山猿塾要領◇ 〈と き〉11月2日〜4日 〈ところ〉山猿塾      JR福知山線=丹波竹田駅下車 約3キロ      道路=国道175号線            (道中でおたずねのさいは、市島町内で集落名「市ノ貝(いちの かい)」の道順を聞いてください) 〈催 し〉参加者の発案と自由な行動におまかせします。       可能なのは、昆虫採集、土遊び、畑作業、木工細工、酒盛りなど。 〈費 用〉 実費。参加者相互の協議によって、食料を持ち寄りあるいは共同購入、食事 は持ち寄りあるいは共同炊飯 〈宿 泊〉 各自の自動車やテントで寝具持参。自動車やテント、寝具がない場合は事前 に御相談ください。  なお、問合せは下記の電話でお願いします。「コンピューター病(上腕外顆炎)」で 手が痛みますので、手紙や電子メールでの返答は避けさせていただきます。また、パソ コン通信関係者には、パソコン通信上(NIFTYのFAGRI−10会議室)で案内 いたしますので、省略させていただきます。   〒669-43 兵庫県氷上郡市島町中竹田2760 山猿塾 青木 慧/明子               Z(0795)86 1286 目次へ MSHIBATA'S Home Pageへ
08553 ◆山猿塾だより◆98 FAGRI掲載日 96/10/13 サナギマンさん(#8454)  種まきの方はよろしくお願いします。第3種兼業農家を自称しながら、食糧自給の 方は手が出ない状態がつづいて、サナギマンさんに食べさせてもらっています。  でも、自宅の自給が終わったら、食糧の方も本格的に自給自足をする計画です。下 の田んぼを使ってくれという話も何件か聞いていますので、借りる予定です(土地を 買うカネもないので)。  そのときは、知らせてほしいという参加者もおられました。来年になったら、ぼち ぼち計画し実行します。そのさいは、またよろしく。 芝田まことさん(#8462,8525,8549)  IBMのWarksに見きりつけて一太郎に乗り換えるつもりで、夜には芝田さん 手造りのEISALに向かっています。機械の方は順調ですが、キーボードの配列、 キーの機能が代わったので、1年生と同じです。  13年前後も使い慣れたキーボードとお別れするのは、たいへん苦しいところです。 13年間の経験が邪魔したり、思い違いの原因になったりで、この年になってまた新 しい苦労です。「手造りデータベース」は、手の痛みも去らないこともあって、あき らめるほかなさそうです。  ホームページの開設は「おめでとう」といってよいのか、「御苦労さん」というべ きか? 私の痛む手と時間欠乏症では、もはや付いていけそうにありません。キャン プ案内のホームページへの転載の件は、むろん大いに使ってください。  山猿塾の写真でしたら、記録として張り付けているものと類似のものが何枚かあり ます。おいでのときでよかったら、お渡しできます。でも、Nackさんも会われた、 先日、神奈川県からみえたかたがたくさん撮られたようです。 Nackさん(#8541)  まいどどうも、キャンプ山猿塾準備委員長(これは他称です)さん、御苦労さんで した。いつか、あの炎天下での日除けや看板、梯子などを造ってくれたのに始まって、 山水水道づくりなど、いつも前準備でお世話になりました。  今回もまた2泊3日で大活躍でした。今日13日、Nackさんと入れ代わりでみ えださんがきてくれ、そのつづきをやってくれました。三成青年の知り合いの独身女 性もきてくれ、たんまりしゃべって帰りました。  私の方も、パソコン通信以外の方に、ようやく案内状を発送したところです。さて、 秋のキャンプまでに家の方はどこまでできるか? 疲れてきたのか、少々ペースが落 ちています。土間と居間に建具を付けて、ストーブが使える状態にするのを目標に、 がんばります。 目次へ MSHIBATA'S Home Pageへ
08578 ◆山猿塾だより◆99=つぎは100回だ! FAGRI掲載日 96/10/20 ◇OMPさんからメークィンをいただきました◇  北海道のOMPファーム(堀田誠嗣さん)から、おいしいジャガイモ(メークィ ン)が届きました。「96秋キャンプ山猿塾」(11月2〜4日)で、みなさんとと もにいただきます。堀田さん、いつも恐縮です。  本来なら、お礼のメールをださなければいけないのに、こんなところでごめんなさ い。パソコンの使用はこの「たより」と、FARCDの報告「住宅自力建設」だけに 自制していますので、お許しください。とくにこの季節は手の痛みも激しく、作業能 率も落ちてきました。。 ◇追加提案・柿もぎ◇  裏山の柿が色づいてきました。持ち主にもがしてもらえるよう話し、OKになりま した。今年は豊作です。甘柿は食べごろになるでしょう。渋柿はツルシにしてはどう でしょうか。Nackさんのサツマイモ掘りにつづいての、追加提案でした。 ◇田舎暮らしをめざして◇  10ヵ月も前の朝日新聞の記事の切り抜きを持って、田舎暮らしをめざす独身者が 突然、大阪からやってきました。キャンプ山猿塾にも4日にくるようです。  田舎暮らしはかなり前から夢に描いていたそうですが、決断のときがきたそうです。 まず貯金をはたいて土地を探し、田舎で働き口を見付けて、働きながら家の方の手当 を考えるようです。 ◇親子40人がやってきました◇  地元の幼稚園・保育園の保母さん52人が山猿塾へきてくれたのにつづいて、昨1 9日には、地元(旧竹田村)の竹田小学校の児童とその母親たち約40人が、見物に きました。  親子の「土曜ふれあい」と称する授業の一貫です。PTAの役員から電話で話があ ったときは、断わりました。勤め先では会社や上司のいいなり、家庭に帰れば子ども のいいなりという、軟弱親父に辟易していたからです。  「親子のふれあい」は親子でやればいいこと。最近の親父は親父の役割もろくに果 たさないで、他人に頼るな。子どもにべたべたの親バカチャンリンとは、もう付き合 ってられない。てなことをずけずけいってしまいました。  「いつてでも、どなたでも、どうぞ」という山猿塾の趣旨にも反する言い分ですが、 「頑固親父」として日ごろのうっぷんを晴らしたまでです。PTA役員があわててや ってきたので、断わった趣旨をいうだけいってから、引き受けました。  やってきてのは児童と若いお母さんたちでした。村のなかでも「都会」のJR丹波 竹田駅周辺の集落の親子づれでした。約3キロばかり登ってきただけで、へばってい るお母さんや子どもが目立ちました。  手ぶらの男の子は「荷物は?」と聞かれて、「帽子だけや、あとは全部、お母さん が持ってる」と答えました。「自分の荷物くらい自分で持て」といってやりました。 お母さんたちもふくめ、「都会人」と変わらないことに驚きました。ムカデ油やマム シ酒にえらくびっくりしていました。  二人のお母さんに96秋キャンプ山猿塾の案内を渡しました。「いつキャンプにき てもいいんですか?」と聞いていました。PTAの役員も「評判がよかったです」と、 よろこんでいました。丹波の山奥でさえも、親子とも、自然とふれあうチャンスをつ くらなければならないような時代になってしまっているようです。  昨日の今日でしたが、昨日訪ねてきた母子にお父さんもともなって、やってきた親 子3人づれがありました。あらためて建築中の家のなかを案内しましたが、お父さん が感心していました。お母さんの方は拙著『自然に学ぶ丹波山猿塾』を買って帰りま したが、子どもは番犬の権兵衛がおめあてだったようです。番犬に頬ずりをして遊ん でいました。 目次へ MSHIBATA'S Home Pageへ
08657 ◆山猿塾だより◆100 FAGRI掲載日 96/10/30 芝田まことさん(#8588)  ついに100回になりましたが、ホームページの御用意はいいですか? キャンプ の参加がむりなようですが、むりは禁物です。私もキャンプ終了までEISALへの 乗り換え準備はおあずけです。  わが家の写真は、きた人たちの順にほしいのを持ち帰ってもらっているので、役立 ちそうなのがなくなるかもしれません。必要なのを焼き増しすればいいのですが、い まのところわが家にはその手がありません。 サナギマンさん(#8637)  27日は御苦労さんでした。私こそ建設作業の一本やりで、失礼しました。とくに 娘さんたちに悪いことをしました。ガラス戸造りの追い込みで、危ないので外へ追い 出してしまいました。なにせ、ガチンとガラスをけとばして割ってしまう乱暴者のこ とですから、お許しを!  ひまわり小屋を中心に遊んでくれればと思っていたのですが、あとでいろいろ気が 付きました。うら若き三成青年の住まいと化しているのを、娘さんらしく見抜いたの でしょう。わが家が占拠していた当時は、それほどでもなかったようなのに、使いづ らかったのでしょうか?  不愉快な思いをさせたかもしれませんが、本宅の方はキャンプまでにと、計画して いた最低限度のところまではできそうです。予定のキャンプ期間に限って、わが家の プライバシーを確保できる範囲で、御利用していただけるのではないかと思います。 あと3日の追い込みにかかっています。  三成さんも、このところ夜業で追い込み中です。うまくすると、キャンプまでに寝 床ぐらいは引っ越せるかな? といっています。となると、また新しい拠点が生まれ、 ひまわり小屋は従来どおり、みなさんに自由に使っていただけます。 ぶんさん(#8638)  初参加、大歓迎です。ほかにもFAGRI以外の方の初参加の連絡が入っています。 山猿塾は常連さんも初参加も対等平等ですから、気楽にきてください。  常連さんの方は突発訪問が得意なので、どのくらい集まるかはそのときになってみ ないとわかりません。無責任なようですが、わからなくても、まあいいやと思ってい ます。じたばたしない、あなたまかせです。  Nackさんと同行できればいいですね。しかし、いなかのことですから、足と口 があればなんとか到着できますよ。でも、市ノ貝では決して「青木さんの家はどこで すか?」と聞かないことです。なにせ47軒のうち過半数の26軒までが「青木さ ん」です。聞くなら「山猿塾」の名を出してください。 Nackさん(8644)  準備委員長は、キャンプの初日の2日には、お早い出発になるようで、期待してい ます。Nackさんが最初に山水を呼んでくれた無料水道が、実はこのところ不調で す。三成さんが補修すると手形は切っているのですが、開拓小屋の建設に打ち込んで いますので、不当たりになる可能性大です。  私の方も追われていて思うようになりません。準備委員長に助けていただけたらあ りがたいのですが……。あと2日です。あっと驚く土間を完成したいのですが、ぎり ぎり間に合いそうです。うまくいくと、だるまストーブの火入れも、キャンプ中にで きるでしょう。
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